中国の宝くじ抽選に不正疑惑-「想定外の人物」が当選?

宝くじの闇

中国の宝くじ抽選に不正疑惑-「想定外の人物」が当選?
2015年1月28日 19:06 The Wall Street Journal

【香港】中国人は宝くじが大好きだ。公式に認められている唯一のギャンブルだからだ。だが、その宝くじの抽選で不正行為があったとの疑惑が浮上し、国中が大騒ぎになっている。

 中国では宝くじの抽選結果は、テレビで全国に公開放送される。宝くじは政府機関の中国福利彩票発行管理中心が運営している。

 25日夜は賞金500億元(約100億円)の抽選会が行われる予定だった。しかし抽選会は突如、中止になった。すぐ後、当局はシステム上の不具合で宝くじの売り上げデータが北京に送られなかったと説明した

 問題はその直後に、ミニブログサイト「微博(ウェイボー)」の公式アカウントで、放送されないまま抽選が行われ、「広州市に住む若い移民労働者」が当選したと発表されたことだ。

 民政省は翌日、「抽選が放送時間内に実施できなかった」ことを陳謝した。しかし、当選番号が発表されてすぐ後に当選者が明らかにされたことから、抽選が不正に行われたとの疑惑が広がった。

 新京報によると、この件について、中国共産党の中央規律検査委員会に一般市民から徹底的な調査を求める声が届いた。

 委員会に調査を求めたチャン氏は、宝くじ運営当局の説明は納得できないと抗議。「抽選は宝くじの売り上げと関係なく行われるべき」で、売り上げデータを取得できないことは理由にならないと訴えた。同氏は、「もともと想定していなかった人物が当選した」ことが本当の理由ではないかとみている。

 これをきっかけに、27日は新聞やテレビ、ネットで宝くじをめぐる議論が沸いた。一方、新京報は、過去にも抽選会が遅れて行われることがあったが、運営当局が宝くじファンに配慮し、その理由をこれまで説明してこなかっただけかもしれないと伝えている。

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