1994年の人事記事より–
ジャスコ、社外役員に三村康平氏(三菱商事相談役)ら招く
ジャスコ(株)(東京都千代田区)は6日、今年から新たに社外重役として、三菱商事(株)・三村庸平相談役と取引上のメーンバンクである(株)第一勧業銀行から藤森鐵雄相談役を招請すると発表。5月17日開催の定時株主総会後の取締役会で正式に決定する。またジャスコを核とするイオングループ数社に役員異動があり、ショッピングセンターなどの開発企業の一つとなるイオン興産(株)の代表取締役会長に岡田卓也ジャスコ会長が返り咲く。
1996年の人事記事より–
ジャスコ社長に田中氏が内定
ジャスコは18日、二木英徳社長が副会長に就任、田中賢二副社長が社長に昇格する人事を内定した。創業者の岡田卓也会長と、秋山栄司副会長は留任する。5月14日の株主総会後の取締役会で正式に決める。
二木英徳社長は在任が6期12年になる。その後任に第一勧業銀行出身の田中氏を選んだ理由について、岡田会長は「外部の人を登用しなかった企業の衰退など、米国の流通業界の歴史をみて、まったく違う業界の人に、企業の内部を見てもらいたいと考えた」と話した。
田中賢二氏(たなか・けんじ)は早稲田大卒、61年第一銀行(現第一勧業銀行)
に入り、専務を経て95年5月からジャスコ副社長。57歳。
1997年総会屋利益供与事件の影響で藤森鐵雄氏(取締役相談役)と同事件で逮捕された田中賢二氏(代表取締役社長)は同年6月にジャスコ役員を退任しますが、藤森氏、田中氏と同じ第一銀行出身の秋山栄司副会長はそのままジャスコに残ります。
この頃、富士銀行から1974年にジャスコに入社した嶋田彰氏も在任しています。
ジャスコ(株)(千葉市美浜区)1996年4月21日付人事異動
▽副会長付(財務部長)嶋田彰
※嶋田彰氏経歴抜粋
1990年10月ージャスコ財務部長
1996年10月ー(株)スノーヴァ(後の(株)アドバックス)入社
2002年6月–同社代表取締役社長
2003年6月–(株)アドバックス代表取締役会長
2007年3月–(株)千年の杜取締役会長
2010年6月–シルバー精工(株)代表取締役社長
【考察】
嶋田氏はジャスコを退社する年度は副会長付ということなので、二木英徳副会長か秋山栄司副会長付のどちらかなのでしょう。
いずれにしても財務部長という要職にあったので、副会長、田中氏ともに面識はあったと想像できます。
ジャスコ退社後は、株式市場において、かなり話題となった色んな会社の社長となっています。
二木氏はジャスコの前身フタギ関係者です。富士銀行赤坂/三田支店長で二木家ご長男と同姓同名の方を見かけたのですが、親族かどうかは不明です。
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