証言 村上正邦/我、国に裏切られようとも〜その1

読んだ本から

●「証言 村上正邦/我、国に裏切られようとも」魚住昭著
この本は村上正邦元議員の語る半生を魚住昭氏がまとめたもので、「世界」(岩波書店)に掲載された「聞き書 村上正邦 日本政治右派の底流」を元に加筆・修正され上梓されたものです。
自民党、生長の家、神道政治連盟、日本会議、これらの関係を知る上で良い資料となります。
情報が多いので、何回かに分けて興味深いと感じた箇所をご紹介したい、と思います。

第1回目は村上正邦氏の郷里である福岡県田川郡添田町での少年時代についての箇所より

戦争が終わって三年後の昭和二十三年(1948年)、親父は以前働いていた田川郡添田町の三崎炭鉱に戻り、満州から復員してきた兄もその炭鉱で働き始めました。私は、そこの炭住から近くの川崎町にある定時制高校に通い、昼間は三崎炭鉱労組の事務所で給仕として働いた。
中略
当時の三崎炭鉱労組の組合長・
山本文男氏(現添田町町長、全国町村会長)の話
中略
山本さんが私に「給仕なんかいつまでもやっといたら駄目だから、測量課に来い」と言ってくれたので、私は三崎炭鉱の正式な社員になった。

山本文男全国町村会長と村上正邦氏の接点は、こんなに古くにあった、という事を知る証左です。
山本文男町長は長期に渡り全国町村会長でしたが、2010年2月に贈賄罪で起訴されております。
【町村会汚職】 前全国町村会長の山本文男氏(84)、一転し町長職を辞める意向を示唆

山本文男氏が役員として就任していた公益法人抜粋
(財)自治総合センター・理事
(財)地方自治情報センター・理事
(財)地域創造・理事
(財)地域活性化センター・理事
(財)自治体衛星通信機構・理事
(財)自治体国際化協会・副会長
(財)日米地域間交流推進協会・理事
(財)全国市町村振興協会
・副会長
(財)地方自治研究機構・理事
(財)全国自治協会・理事長
(財)日本防火協会
・理事
(財)救急振興財団・理事
消防団員等公務災害補償等共済基金・理事長
(社)日本国民年金協会・副会長

概ねが、地方六団体の長が就任する自治、消防関連公益法人で、日本宝くじ協会と繋がっている法人が多いのが特徴です。

さて、話は変わりますが、先日あるサイトで”いよいよ絶対絶命の「塩見ホールディングス」”なる記事を見つけたのですが、その塩見ホールディングスの有報を見てみると–

(株)塩見ホールディングス(2011年提出有報より)
第6位大株主に(株)SFCG

小山孝雄常勤監査役–
1980年8月 参議院議員公設秘書<−−村上正邦議員の公設秘書
1995年8月 参議院議員
2001年1月 参議院議員辞職
2005年10月 当社顧問
2009年3月 当社顧問辞任
2011年6月 当社監査役(現任)

村上正邦(ウィキペディア日本語版)

1974年の第10回参議院議員通常選挙では、生長の家の組織票をバックに、全国区から自由民主党公認で出馬するも次々点で落選。再び玉置和郎の秘書を務めた後、1980年に参議院議員に初当選。以後4期当選。生長の家政治連合神道政治連盟など、宗教票の取りまとめを得意とする。

小山孝雄(ウィキペディア日本語版)

1968年、宗教法人生長の家に就職し、生長の家政治連合職員。1980年に生長の家を退職し、自由民主党参議院議員村上正邦の政策担当公設秘書を務める。
・自由民主党副幹事長
・神道政治連盟顧問
・神道政治連盟国会議員懇談会事務局長
・神道政治連盟参議院の会事務局長
・真保守主義研究会所長

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