登場人物は、現在の経済事件でも人脈が続いている実名記載の不朽の名著
「兜町コンフィデンシャル-株式市場の裏側で何が起きているのか」 高橋篤史著 |
192-193pより
■大証の災難■ 「北浜のドン」との異名もとった光世証券創業者で大阪証券取引所社長の巽悟朗は歯に衣着せぬ発言で知られていたが、経済誌のインタビューでこう語気を荒げていた。 このインタビューの約三カ月後に巽が急死したことで後任社長となった日本銀行出身の米田道生によれば、実際に巽は当時専務の米田を伴い、金融庁に対してTCS問題の深刻さを直訴したこともあったという。しかし、分厚い資料まで用意して行ったが、対応した市場課長はあまり関心を示さなかったようだ。二人は東証の社外取締役に入っていた日本経済団体連合会会長の奥田碩も訪ねたが、やはり反応は芳しくなかった。 |
■考察
この金融庁の市場課長は誰だろうと思い、調べてみました。
おそらくこの方でしょう。
現在は、金融庁証券取引等監視委員会におられるようですが……。
●霞ヶ関から眺める証券市場の風景(きんざいSTORE)より
大森泰人 |
そもそも、プライムシステムは出資者がキャピタルゲインを得られるように仕掛けられた銘柄だと私は思っています。
プライムシステムの躍進は、同社が当時の会社説明資料で書いているように、官公庁を主として自動封緘システムの売り上げが良かったことです。
その自動封緘システムといえば、特許情報という公的資料で、宝くじ会社との関連が判ります。
「兜町コンフィデンシャル」より
178p
永田辞任と同じ日付で「報道関係各位」宛てにばらまかれた怪文書には、「プライムシステム社とフロンテック社の陰謀」といういかにも刺激的なタイトルが付けられていた。 |
フロンテックといえば→ジーアールティマネジメントリミテッド@東京サンケイビル
現在の株式市場を見てみると、当時と何ら変わっていないのが、わかる人にはわかります。
その根底にあるのが、ある秘匿情報であるのは想像に難くありません。
宝くじが絡むと、サンライズが冠の商号に変わる。
プライムシステム→サンライズ・テクノロジー
シグマ・ゲイン→ユートピアキャピタル→サンライズ工業
■つぶやき
豪閥とそれに仕える銀行支店長、そしてその稼ぎを時に補助するブローカー、事件師、地面師。
上得意の顧客(特にビル所有会社の同族経営者)は破綻すると闇に墜ちるのです。